言葉で納得させて動かす。相手を思うままにするには理論があった!

人を動かすにはコツがあります。

どんなに正論や利益を説いても、道徳心倫理観を刺激したとしても、このコツを取り入れていなければ、人を心から動かすことは困難でしょう。

 

逆にいえば、今回の記事で解説するコツさえ掴んで入れば、どんな突拍子のない話であっても人を説得し、動かすことが可能になるのです。

 

人を動かすために絶対必要なこと

動かす言葉=理由づけ

 

人は、子供でもわかるようないいことであっても「理由づけ」がなければ動きません。

 

例えば、電車の中で席を譲るとき「必要としている人に席を譲ることはいいことだ」とわかっていても、結局譲れないことがあります。

 

なぜ、「いいこと」とわかっているのに行動に移せないかというと、下にあげるような言い訳を考えてしまうからです。

 

「まだ譲られる年ではないと言われたらどうしよう」

「周りの人も譲っていないのに自分が譲るのは不公平だ」

「もし、すぐに降りる予定で断られたら気まずい」

 

もし、これらの言い訳を払拭するような理由づけがあるならば、行動に移すことができるのです

 

 

資本主義は理由づけで人を動かす好例

お金があれば幸せになれるという理由づけ

 

理由づけによって人を動かすいい例として、資本主義があります。

資本主義の理由づけとは、「お金さえあれば幸せになれる」です。

 

言い換えると「全てのものに値段があり、全てのものをお金に変えることができ、働くことで誰でもお金を手に入れることができる」のが資本主義ということです。

 

この「〇〇さえあれば幸せになれる」という構造は、突き詰めると宗教の構造と同じです。資本主義のことを宗教に例えて資本主義教という人もいますが、それは構造が宗教と同じだからということもあるのです。

 

 

人を心から動かす原理原則は

宗教をマーケティングの観点から分析する

 

そこで、人を動かすための理由づけの仕方を探るために、宗教の原理原則をマーケティングの観点から分析してみましょう。

 

まず、宗教には、無宗教といっている人たちのことでさえも動かす力があります。

例えば、日本では8割の人が無宗教といわれています。無宗教とは、特定の宗教を信仰していない人たちです。

 

ですので、豚肉を食べても平気ですし、キリスト教式のお葬式にも仏教のお葬式にもなんの抵抗もなく出席することができます。

 

しかし、調査結果によると、無宗教の人たちに「ご飯の真ん中にお箸が突き刺さっている」状態を見せると、100%に近い人が「嫌な感情」を覚えました。

 

ご飯の真ん中にお箸が刺さっている構図は、枕飯といって死者の枕元に供えるご飯を意味します。死を連想するので、嫌な気持ちになる方も多いと思いますが、元々は宗教由来のものです。本来なら無神教の人は、不快感を覚えなくてもいいのに、なぜそのような気持ちになるのでしょうか?

 

同じように、キリスト教圏の人に「キリストの絵を踏んでください」というと、無神教の人さえも不快感を感じるというデータがあります。

 

このように、無宗教の人の行動や価値観にまで落とし込まれてしまっているものが宗教です。

 

「無意識の段階にまで落とし込まれていて、人を動かす」宗教の原理原則をマーケティングの観点から分析し、ビジネスに応用すれば、ビジネスの拡大やファンの獲得に大いに役立つのです。

 

 

人を支配する道具としての宗教

大衆を管理し、システム化することが目的

 

そもそも、宗教の目的は「人を管理してシステム化すること」です。

 

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教など、世界中に様々な宗教が存在しますが、ほぼ例外なく、時の権力者が大衆を管理しシステム化するために利用しています。

「宗教は人を支配するための道具」といっても過言ではないでしょう。

 

 

神は不都合を隠すための機能

 

そして、宗教上の神は、論理的に説明ができない事象を補うための機能を果たしています。

 

「神は存在するのか・しないのか」という議論がありますが、宗教上の神は存在しなければならないものなのです。なぜならば、神は宗教の成立・存続に欠くことのできない機能だからです。

 

例えば、宗教のトラブルにありがちなものに「毎日熱心に祈っているけれど、効果が現れているように感じられない」というものがあります。

 

そんなときに、宗教の指導者はいうのです。「神は、『祈りとはただ一心に祈るものである』とおっしゃっています。あなたは効果を期待して祈っていらっしゃる。それは、神がよいとされている一心の祈りとは違うものなのです」と。

 

このように絶対的な存在である神がいることで、宗教上に生じた不都合を全て神のせいにしてしまうことができます。

 

つまり、神とは、完全なものを求める人に対する便利な機能なのですね。

 

 

「救済=HELP」の存在が宗教を広げる

救済を受けられる確信が人を動かす

 

宗教は「人を支配するための道具」というお話をしました。

しかし、その道具も人々の間に広がり、浸透しなければ道具としての機能を果たすことができません。

 

そもそもなぜ、人々が「人を支配するための道具」である宗教を選ぶのかというと、宗教には、「救済=HELP」があるからです。

 

どういうことかというと、宗教は人々を「痛み」「苦しみ」「悩み」「苦悶」といった嫌なものから、救済するという原理原則を持っているのです。

誰しも、苦しくて辛いことからは解放されたいですよね。

 

 

救済を広めるのは心を動かす言葉

 

そういった救済の教えを広めるために必要なのが「言葉」です。

キリスト教の聖典でも

 

初めに言葉があった。言葉は神と共にあった。言葉は神であった。この言葉は、初めに神と共にあった。”

(引用:新約聖書 ヨハネによる福音書1:1~1:5)

 

とあるように、宗教による救済を人々に媒介したのは、言葉になります。

この言葉とは、平たくいうと神話です。

 

 

言葉で語られるストーリーは広がりやすい

 

新約聖書も古事記もそうですが、神話はストーリー状になっています。

 

ストーリー状になっているものというのは、覚えやすく、広がりやすいのです。

宗教は、「あなたの苦しみを救済します」という原則を、壮大な神話にして、人々に広め流す効果があります。

 

つまり、「この神話を信じる人だけが救済されます」という形で人々に浸透していくのですね。

 

 

相手を動かすストーリーの作り方

ストーリー中のタイムスパンが長い=説得力増

 

ただし、救済を全面に打ち出した神話を作成しても、そこにテクニックがなければ人々を宗教に入信させることはできません。

そのテクニックの1つは、ストーリーのタイムスパンを長くすることです。

 

「タイムスパンが長い=神話中の時間概念が長い」ということですね。

例えば、聖書では神が地球を作ってからお話が始まりますが、その時点で数億年とも言えるタイムスパンがあることになります。

タイムスパンが長いほど、ストーリーに信憑性を感じるのが人なのです。

 

例えば、ダイエットのセミナーをしたとして、講師が

 

「私が作ったダイエットの元になったものは、3年前に生まれたものなんです」

 

というと、ちょっと押しが弱い印象を受けますね。

しかし、同じ3年でも、

 

「今回ご紹介するダイエット方法は、世に知れるようになったのは3年くらい前からなのですが、実は800年以上前からあった人類の英知を練り直して現代に合うようにアレンジしたメソッドになります」

 

というと、先ほどの例よりもすごそうな印象を受けますよね。

 

この長期間のタイムスパンを応用した身近な例が漢方薬になります。

 

 

神話とは人を動かすための理由づけである

ストーリーを利用して人を巻き込む

 

宗教における神話とは、人を動かすためのストーリーとお伝えしました。

人を動かすためのストーリーとは、いうなれば「理由づけ」のことです。

 

冒頭でお伝えしましたように、人は「理由づけ」がなければ動きません。

宗教の様々なストーリーは、人々に動く理由づけを提供しているのです。

 

 

人は理由づけがなければ動かない

 

繰り返しになりますが、人は理由づけがなければ動きません。

例えば、ダイエットがいい例でしょう。

毎日の運動、食事制限、規則正しい生活さえしていれば、そもそもダイエットは必要ないことは誰もがわかっていることです。

 

しかし、これを実行できる人は少ないですよね。

これはなぜかというと、行動に移すだけの理由がないからです。

 

今までダイエットをしてこなかった人が、「糖尿病です。ダイエットをしなければ寿命は数年になるでしょう」と言われた途端に熱心にダイエットに取り組むことがあります。

 

これは、「ダイエットをしなければ死が早まる=死にたくないならダイエットをしなければならない」という理由づけがなされたから、ダイエットをするようになったのです。

 

「理由がなければ人は動かない」を逆にいうと、「理由があれば人は動く」になります。

これはつまり、売りたい商品も、顧客に買う理由があれば売れるということですし、ファンもファンであり続ける理由があればファンであり続けるということです。

 

つまり、人を動かしたいのであれば、理由づけをすることが重要ということです。

 

 

言葉で納得させて人を動かす

理由づけをしない=動いて欲しくない

 

ここまでお話ししてきたように、人を動かすためには理由づけが絶対に必要です。

宗教では、この理由づけに神話を用いるのでしたね。

 

人を行動させたいのであれば、行動をしなければならない理由づけをしてください。

ただ単に「この商品を使えばあなたは苦しみから解放されます」だけではいけないのです。

 

行動させる理由づけを作ることさえできれば、人を動かすことができます。

逆にいうと、理由づけをしないということは、相手に動いて欲しくないと言っているのも同じことなのです。

 

 

まとめ

 

言葉で納得させて、人を動かす方法として「理由づけ」をご紹介しました。人はどんなに頭で「自分にとっていいこと」だとわかっていても理由がなければ動きません。

商品やサービスを購入して欲しい場合はもちろん、どうしても人を動かしたい場合は、しっかりとした「理由づけ」をした上で提案をしてみてはいかがでしょうか。

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