なぜ、カリスマスピーカーの話し方は、あんなにも興味深いのでしょう。
なぜ、カリスマスピーカーは、お客様に「この人は他とは違う」と思わせることができるのでしょう。
今回の記事では、カリスマスピーカー達が必ずやっているスピーチ・プレゼンの話し方をご紹介します。
登壇したら目でコミュニケーションをとる
コミュニケーションはプレゼン成功の重要な鍵
まず、最も重要なことは
「お客様の前に立ったときに、いきなり話を始めないこと」
です。
なぜかと言うと、お客様があなたのことを好きになるか、お客様があなたのファンになるかどうかというのは、お客様とあなたの間にどれだけコミュニケーションが取れているかにかかっているからです。
お客様とあなたとのコミュニケーションが多ければ多いほどに、セミナーやプレゼンが成功する確率が高くなるわけです。
そして、このコミュニケーションは登壇してからすぐにとることができます。
コミュニケーションの要は“目”
登壇してすぐに話し始めることをせずにどうやってお客様とコミュニケーションをとるかというと、その方法は1つです。
それは
お客様の“目”を見る
ことです。
目というのは人間が一番コミュニケーションを取れる身体の部位なんですね。
登壇一番「皆さんこんにちはー」は悪手
ですので、多くのセミナーやプレゼンで見られるような、登壇してすぐに
「皆さんこんにちはー!!」
と挨拶をしてしまうのは、かなりの悪手です。
なぜなら、「みなさんこんにちはー!」と言ってしまうことで、お客様に対して話を始める前のせっかくのコミュニケーションの機会をみすみす逃しているからですね。
会場の人数別:お客様との目の合わせ方
お客様1人につき最大2秒まで目を合わせる
登壇してからすぐに、会場のお客様と目を合わせることでお客様と効率よくコミュニケーションが取れるというお話をしました。
それでは、具体的にはどれくらい目を合わせていればいいのでしょうか。
短すぎても効果が薄いですし、あまり長く見つめ過ぎるのも効率がよくありませんよね。
目を合わせるのは、1人のお客様につき1秒程度です。
長くても2秒ですね。
「相手を見て微笑む」
これだけでコミュニケーションが生まれるんですよ。
少人数(10人〜20人程度)のお客様
ここからは、会場に集まっていただいたお客様の人数別に目の合わせ方をお話ししますね。
まず、少人数の場合です。少人数というとだいたい20人未満くらいのお客様の場合です。
この場合は、基本的には全員と目を合わせるようにしてください。
やり方はこうです。
1.お客様のことを全体的にみる
2.1人1人のお客様と目を合わせていく
会場に20人のお客様がいらっしゃったとしたら、1人1秒として約20秒かかることになります。「全員と目を合わせましょう」というと「時間が足りなくなる」「場が白ける」と感じてしまいがちですが、たった20秒で終わります。
30人〜50人程度のお客様
少人数の場合は、全員と目を合わせます。
しかし、人数が増えていくに従って全員と目を合わせるわけにはいかない状況になってきます。
その場合は、この順番でお客様と目を合わせてください。
1.入り口付近のお客様
2.影響力を持っていそうなお客様
なぜこの順番に目を合わせるべきなのか解説しますね。
1.入り口付近のお客様
お客様の数が増えた場合に、真っ先に目を合わせてコミュニケーションをとるべきお客様は「入り口付近のお客様」です。
なぜかというと、入り口付近のお客様は、その会場の中で一番反応が低いお客様だからです。
入り口付近にいるということは、すぐに帰れる状態にあるということですからね。
すぐに帰れる状態にある、最も熱量の低いお客様と一番最初にコミュニケーションをとってください。
2.影響力を持っていそうなお客様
次に目を合わせてコミュニケーションをとるべきお客様は、その会場の中で影響力を持っていそうなお客様です。
影響力を持っていそうなお客様と言われてもどんなお客様かわかりづらいですよね。
影響力を持っているお客様は、こういうお客様です。
・そのお客様を中心に同じような動きをするグループがある
・そのお客様の周りに人が集まってくる
・力を持っていそうな雰囲気がある
このどれかを満たすお客様は、だいたい影響力を持っているお客様です。
もし、影響力を持っているお客様がよくわからなければ、何人かお客様をピックアップしてその人と目を合わせるようにしてください。
話すときは最初の3分でインパクトを
お客様は最初と最後の3分しか記憶しない
お客様と目を合わせてコミュニケーションをとり終わったら、今度はインパクトのある一言でお客様の印象と記憶に残る講師になりましょう。
残念な真実ですが、お客様の印象や記憶に残るのは、セミナーやプレゼンの最初の3分と最後の3分だけです。
優秀な講師が、徹底的に最初の3分と最後の3分にインパクトのあるメッセージを入れるのはこのためなんですね。
最初の3分で問題提起をする
もし、あなたがインパクトのあるキャッチフレーズやネタをお持ちならそれをお話しするのがいいでしょう。
例えば、「私は東大を爆発します!」というメッセージをセミナーの冒頭でお話しするセミナー講師がいますが、そういったインパクトの強いメッセージです。
でも大体の人は、そういうメッセージをお持ちではありません。
そんなときは、このメッセージをお客様に投げかけてください。
それは、問題提起です。
セミナーが始まったら、一番最初にお客様に問題提起という形の質問をするのです。
問題提起の具体例
問題提起の具体的な例をあげると
「みなさん、もしかしてセミナーをやるときにパワーポイントを使っていませんか?
だったら今すぐやめてください。なぜならば、そのセミナー講師は稼げていないからです。
これがどうしてだかわかりますか?」
というような質問です。
問題提起をすることで、お客様は
「あれ?そう言われてみれば、なぜだろう?」
と、考えます。
考えることで、印象に残りますし、考えることで積極的にセミナーやプレゼンに参考にしようという意識が芽生えるのです。
問題提起の内容は、セミナーやプレゼンに関するもので大丈夫です。
ほんのちょっとした問題提起をするだけで、お客様にあなたの印象を深く残すことができます。
さらにカリスマになるためのパターン
この人は本物だと言わせるためのパターン
話をする前にお客様と目でコミュニケーションをとり、開始3分以内に問題提起によってお客様の印象に残る講師になるところまでお話ししました。
あなたが本当にカリスマ講師になりたいのなら、お客様に
「この先生の言うことは本物だ」
「他の人とは全く違ったことを言っている」
と感じてもらう必要があります。
一般的に、カリスマと言われるパターンですね。
実はこのカリスマにはパターンがあります。
パブリックスピーキングを身につける
これからご紹介するパブリックスピーキングは、そんなカリスマパターンの1つです。
「Aなるほどねストーリー」
というものです。
この「Aなるほどねストーリー」を身につけることができれば、あなたは優秀なカリスマ講師と言われることができます。
お客様の思考にフックをかける
それでは、「Aなるほどねストーリー」の使い方を解説していきます。
「Aなるほどねストーリー」の「A」は、フックです。
「A」でフックをかけて「なるほどね」で「A」の理由づけをするのですね。
実例をあげてみます。
「今日は私のセミナーに来ていただきありがとうございました。
『お金持ちになりたい』というテーマでお越しいただいたわけですが、3時間以上にわたる私の講義を聴いていただきありがとうございました。
だから、皆さんは全員お金持ちになれないのです」
この例文を読んでどんな感想を持ちましたか。
「え?」と思ったのではないでしょうか。
なぜなら、お金持ちになりたいというテーマの講演を最後まで聞いてくださったお客様に対して「皆さんはお金持ちになれない」と断言しているのですから。
あなたも感じた「え?」の部分が、「Aなるほどねストーリー」の「A=フック」の部分です。
何にフックがかかったかというと、お客様の思考にフックがかかったんですね。
理由づけで「さすが」を引き出す
そして、ここから「A=フック」に対する「なるほどね=理由づけ」が入ります。
フックだけで終了してしまっては、講師の評判が下がるだけになってしまいます。
優秀なパブリックスピーカーは、この「なるほどね=理由づけ」が非常に上手です。
先ほどの実例に「なるほどね=理由づけ」をつけるとこのようになります。
「皆さんは、3時間にも渡って私の話を聞いてくれました。
それなのに、なぜ行動しなかったのでしょうか?
3時間もあったのです。3時間という時間は、すぐに行動するのに十分な時間ですよね。
お金持ちや億万長者の人は、例え本を読んでいたとしても10ページ20ページ読んでしまったらすぐに閉じるんです。
なぜかというと、書いてあることをすぐに行動したいからです。
にも関わらず、今日ここにいる皆さんは、3時間の中で私が様々な実例をあげたのにセミナーの途中で立ち去りませんでした。
なぜですか。本当にお金持ちになりたいなら、すぐに動いてください。
結果を出す人は行動を取れる人です」
いかがでしょう。どう感じましたか。
これが「Aなるほどねストーリー」です。
「A=フック」で思考にフックをかけ「なるほどね=理由づけ」で納得させることで、お客様は
「この先生の言うことは本物だ」
「他の先生とは全く違う」
「この人こそがカリスマだ」
と感じるのです。
もしあなたが、優秀なパブリックスピーカーを目指しており、カリスマと呼ばれたいのであれば、この「Aなるほどねストーリー」はマスターすべきパターンなのです。
まとめ
カリスマスピーカーと呼ばれる人達が実践している、聞き手を魅了するスピーチテクニックをご紹介しました。
まず、登壇してすぐにお客様と目を合わせてコミュニケーションをとり、最初の3分でお客様の印象と記憶に残る問題提起を行うのでしたね。
さらに、「Aなるほどねストーリー」を利用することで、お客様に「この人は他の人と違う」と感じてもらうことが可能になるのでした。
紹介したどのテクニックもすぐに実践できるものばかりです。
ぜひ、すぐに実践してみてください!