脳科学的なマーケティングアプローチや、ゲーム理論を利用したビジネスモデルの構築…。
ビジネスに応用できる様々技法が溢れていますが、それらを再現し、応用できる人は多くはありません。
今回の記事は、そんな様々なマーケティング理論やビジネス構築論の基本になる、脳科学的なアプローチについてご紹介します。
基本的なことをわかりやすく、今すぐに使えるようにお話ししますので、ぜひビジネスやプライベートで使ってみてくださいね。
目次
脳科学をビジネスに応用するとは
物事を俯瞰的に見る能力をつけること
脳科学や扇動心理、マインドコントロールは、学ばなくてもなんの不自由もしないものです。
しかし、このような科学的なアプローチを学ぶことによってビジネスもプライベートも充実させることができるのです。
なぜ、マーケティング分野においての脳科学的なアプローチを学ぶことが充実したビジネスに繋がるかというと、物事を俯瞰的に見ることができる能力がつくからです。
脳科学的なアプローチを学ぶことで、今まで「なんとなくわかる気がするアプローチ」の輪郭が鮮明に見えるようになるのです。
つまり、集客やマーケティングが上手な企業や人に対する見方がシャープになり、使用している手法やツールについての分析が容易になります。
さらに、脳科学的な視点のマーケティングを学ぶことで、プライベートでの人間関係が円滑になることが予想できます。
というのも、人間の脳の基本機能を抑えたマーケティング技法というのは、別の視点から見れば、深い部分まで追求された心理学的側面を持つからです。
脳の基本機能を押さえることで、心と心のコミュニケーションが取りやすい状態を、意図的に生じさせることも可能になるのですね。
心同士のコミュニケーションを学び、会得することでビジネスでのコミュニケーションはもちろん、家族や恋人、友人・知人といった身近な人とのコミュニケーションも円滑になるのです。
人の意識について基本を押さえる
脳は瞬間では1つのことしか考えられない
脳科学的なアプローチを学ぶことで、ビジネス面でもプライベートの面でもメリットがあることをお話ししました。
それでは、私たちの脳について押さえておきたい基本事項をご紹介していきます。
それは、脳は「瞬間では1つのことしか考えることができない」という原則です。
どういうことかというと、ながら勉強やながら運転をしていたとしても、0.00000何秒というごく短い時間で区切ると、脳が意識しているのはたった1つのことしかないのです。
例えば、音楽を聴きながら勉強をしているとします。
その時の脳が意識しているのは、ある瞬間は音楽を聞くことだけであり、ある瞬間は文字を書くことだけであり、ある瞬間は教科書を読むことだけなのです。
同時にたくさんのタスクをこなしているように見えても、実はこのような1つ1つの物事を意識している状態を切り替え続けている状態が、人間の方の基本的な作りです。
そして、これからお話しする脳科学的アプローチは、扇動心理といって、この意識の切り替えをこちらが意図した状態になるように誘導していくというお話になります。
意識の切り替えができない状態とは
一人じゃんけんで実体験することができる
この章では、人の脳は1つのことにしか集中できないということの例を実体験してください。
今から行っていただくのは、一人じゃんけんの実験です。
右手と左手で同時に別々のじゃんけんの手を出していただきます。
まず、右手はこの順番でじゃんけんの手を出してください。
・グー→チョキ→パー
左手は
・パー→グー→チョキ
の順番です。
「せーの」で両手同時に出してみてください。連続して3周をノーミスでできたら素晴らしいです。
なかなかスムーズにいかなかったのではないでしょうか。
この状態が、意識の切り替えが上手にできていない状態です。
慣れれば無意識でできるようになる
意識しなくてもできる=無意識的な状態
とはいえ、この一人じゃんけんも慣れるとスムーズにできるようになります。
なぜかというと、慣れることは意識をしなくてもできることだからです。
意識をしなくてもできるということは、そもそも意識の切り替えが不要だということなんですね。
意識しなくてもできることの代表といえば、自転車に乗ることや車の運転があります。
これらも、慣れることで無意識的にできるようになるものです。
このように人の行動には、意識しないとできないことと無意識でできることの2つがあるんですね。
意識から無意識に至る学びとは
危機を察知する例でパターンを理解する
人が行動する際には、意識的にするものと無意識的にするものの2種類があることをお話ししました。
それでは、ここで意識的な行動を無意識的な行動に落とし込まれる過程を説明しますね。
というのも、意識的な行動を無意識的なものに変えることで、人を動かし誘導しやすい状態を作ることができるからです。
例えば、道を歩いていて突然大きな犬に噛まれたとします。
一度なら「たまたま運が悪かった」ですみますが、これが毎日同じ道の同じ場所で同じ犬に噛まれたならどうでしょうか。
「この道は危険だ。この犬は危険だ」と学習しますよね。
あえてその道を通らないように工夫するかもしれません。
このとき、脳の中では「この道では犬に噛まれるから、この道は避けよう」という意識が生じ、それからさらに発展すると、犬に噛まれる道を通るだけで冷や汗が流れたり嫌な予感がするようになっていくのです。
意識していなくても身体が自然に反応する状態になってしまうのですね。
これが、意識から無意識に至る学びというものになります。
無意識の学びの全てが正しい訳ではない
危険か快楽かの2択を学ぶ
意識から無意識に至る学びに関して重要な点は、無意識の反応として学ぶことは「(倫理的に)正しいもの」とは限らないことです。
人間も動物の1種類です。ですので、基本的には脳が学ぶ事柄は「快楽」か「嫌悪」かの2択になります。
何が自分にとって危険であり、なにが自分にとって安全であるかの2択と言い換えてもいいでしょう。
例えば、先ほどの犬の例でも犬に噛みつかれるのではなく、人懐こい犬がすり寄ってくる場合だったり、飼い主がとてもいい日である場合は、「快楽」として脳は学習します。
脳科学的な手法は、この「快楽」か「嫌悪」かの2つを利用して、お客様やパートナーを自分が思う方向にいくように仕向けていく方法なのです。
まとめ
脳科学的な基本知識を2つご紹介しました。
1つは、脳は瞬間では1つのことしか集中できないということ。
2つ目は、無意識的な学びは快楽か嫌悪に結びつき、正しいか正しくないかは関係がないということでした。
この2つの事柄をうまく利用することで、瞬間では1つのことしか集中できない脳の意識を意図的に他へそらすことができ、正しくないことでも快楽と結びつけることで無意識的に好ましい印象を持たせることができるのです。
今回の記事では、基本的な事項の紹介に終わりましたが、これらの2つの事柄についてもっと詳しく解説し、実際に応用するための内容をメールマガジンで紹介しています。
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